Author Archive

今日の話は、家族の話です。

今日の午後から、カミさんと上二人の子供達が東京へ行きます。
帰りは、日曜の夜。
日曜にカミさんの従姉妹が結婚披露宴をするのでそれに参加する為の上京ですが、上京を絡めて「ディズニーランド」へ遊びに行く為でもあったりします。
ただ、私と9ヶ月の末っ子は留守番・・・。

二日半、末っ子と何をしようか思案中ですが、この名古屋の暑さは9ヶ月の子供には耐えられませんから、結局家でゴロゴロする事になりそうな気がしています。
上手いタイミングで寝てくれれば、修理やリフォームのコンテンツも出来そうなんですが・・・。

でも、この状況に私にはトラウマがあるんです。

実は、長男がこの末っ子と同じ歳の頃、同じようにカミさんが外出して、私と長女、長男の3人で留守番をしていた事がありました。
長女もまだ幼稚園に入ったばかりでしたので、二人を連れて外へ遊びに行く事も出来ず家でゴロゴロしていました。
そして、私が目を離した隙にソレは起こりました・・・。
長男がいつまで経っても泣きやみません・・・ミルクの時間には早いし、眠気があるようでも無し・・・。
困っていましたが、口の中を見るとビニール片が見えたのです。
そ~っと指で摘もうとした時、泣いている長男が大きく息を吸い込みました・・・ビニール片は、のどの奥へ・・・。
マズイ・・・と思った時には遅く、気管の入り口に張り付いて、息をする度にペタペタと張り付いたり剥がれたりする音が聞こえます。
慌てて取ろうとしますが、奥過ぎて取れません・・・。
そんなこんなしている内に、ヨダレに血が混じり最悪の事態を考えました。
もう、これ以上自分ではどうにも出来ない・・・と、思い、「119」番通報をしました。
救急車が飛んできて車内で収容先を探していたところ、幸いな事にビニール片が出てきました。
もう、全身の力が抜けました・・・。

よく見ると、そのビニール片は、長女が食べた「せんべい」の包みの切れ端で、先が切りやすいようにギザギザになっています。
この部分が喉の奥に傷を付けて、血が混じったヨダレとなって出てきていたようでした。(血液混じりのヨダレの量は、ほんの僅かでしたが)
念のため、国立病院へ搬送して貰い、看て貰いましたが異常なしでした。

今でも、口に入る程度の小さな物には、過敏になってしまいます。
今回も、同じ事を繰り返さないように・・・ソレばかりが、頭の中を巡っています・・・。

只今、当店Web店内の「修理」のコンテンツをつくっています。
チビチビと仕事が終わった後に作っていますが、公開出来るまでもう暫くお待ち下さい。

さて、その一部をご紹介します。

ジュエリーの修理は、実は意外に大変なのです。
家電製品のように、パーツをそのまま交換してしまえば修理完了とはいきません。
言うならば、車の板金修理に似た感じでしょうか。
事故などで凹んでしまった車のボディの凹み具合は、一つとして同じものは無い筈です。
ですから、修理方法も予めどのように進めるか予定を立てて修理をしていくものだと想像します。
ジュエリーの修理も、壊れ方が様々です。
使い込まれて壊れたものなのか、事故で壊れてしまったものなのか、それとも、無理な力をかけてしまい壊してしまったものなのか・・・様々です。
出来る限り元の形に、そしてお客様のご要望に沿って修理をしていきます。

今日は、切れてしまったブレスレットの修理依頼が入りました。

品物を見ると、かなり使い込まれていて、中央のダイヤが入っているパーツとの接合部分の心材(針金)が磨り減って切れていました。
切れていないもう片方も切れる寸前になっていましたので、こちら側も修理する事にしました。(お客様とご相談の上、両方修理する事にしました)
まず、細く磨り減った針金を切り、残っている部分を削り取ります。
次に、新しい針金(この時は、K18の直径1mm針金を使用)の太さに合わせて、横から穴を開けていきます。
この穴開け、穴を開ける部分がデザインの関係で斜めになっています・・・斜め部分の穴開けは、横に滑りやすく穴が垂直に開けづらいのが難しいところです。
貫通したら、一度仮り組みをして様子をみます。
そして、ロー付け。
ダイヤは熱に強いのでそのままバーナーの炎を当ててロー付け出来ますが、出来るだけ短時間で付けてしまうようにします。
ロー付けが終わった後は、急冷は禁物・・・場合によっては、割れてしまう事もあります。

ロー付けの際に、念のため色が変色しないように薬剤を付けて炎を当てていますが、どうしても若干色が変わってしまいます。
そこで電解研磨をして、一皮剥いて元の地金の色を出します。
電解研磨が終わったところで、出っ張っている針金を削り取ります。
最後に、磨いて完成。

このように修理を進めているのが、ご理解頂けたでしょうか。

先週の土曜日は、名古屋芸術大学で開かれた「宮田修平先生」の講演会に行ってきました。

先生との出会いは先の日記にも少し触れましたが、私が高校を卒業して今の仕事を始めた頃に、親父の勧めで先生のご自宅でデザインの勉強を教わったのが始まりでした。
確か、毎週火曜日の夜だったと思います、仕事を少し早めに終えて先生のご自宅があった昭和区へ車で通っていました。
先生の元では、2年程勉強させて頂いたでしょうか。
その後、もう少し一般的なデザインの勉強もしたいと思い、デザインの専門学校の夜学へ通う事にしました。

さて、先生の講演会ですが、先生が若い頃に愛知機械工業が発売した「グッピー」と言う車のデザインをした事・・・コレが主題だったと思ったのですが、内容殆どが先生がグッピーをデザインするに至るまでの子供の頃からの話でした。

興味深かったのは、先生が本格的にデザインの勉強をされたのが大学へ入ってからだと言うこと。
ただ、それ以前の幼少期からも、大自然から受けるデザインの美しさに惹かれたり、周りの大人からの影響、それに加えて人と違った見方をする独自性など、子供の頃からデザインの勉強は知らず知らず始まっていたと言うことでした。

残念ながら公演後のパーティには出席出来ず積もる話も出来ませんでしたが、未だ精力的に活動されている先生に久しぶりにお会い出来て、本当に嬉しかったです。
また近いうちに、横浜へもお邪魔させて頂こうかと思いました。

ちょっと話が脱線しますが・・・私には4歳の息子が居ます。
この息子、最近のムシキングブームもあって、虫が大好きです。
その息子が描く虫の絵が上手いんです。
もちろん、親バカがかなり入っているのですが、ちゃんと虫の区別が出来るように書いています。
カブトムシなら2本の角があるように、クワガタムシなら内側にギザギザのついたハサミのような角を、トンボなら目が少し飛び出して腹が細長く羽根も細長で4枚あるように。
虫以外でも、サメなら鰭の形があのジョーズのようでエラも魚では無く切り込みが数本あるように、ちゃんと描いています。
その息子に絵を教えたのは、私の親父です。
ちょうど、名古屋城の金シャチ補修工事をした際に、職権乱用?で息子を呼んで金シャチを見せたことがありました。
その後暫くの間、息子には金シャチがアイドル的存在でした。
何かにつけて金シャチの絵を書けと言うので、親父が書き方を教えたのが始まりだったと思います。
飲み込みが早かった息子は、数日後にはちゃんと金シャチの特徴を捉えた絵を描くようになりました。
それから、スケッチブックや新聞に挟まってくる裏面が白い広告を利用して今でも絵を描いています。

私も絵を描くのが好きでした。
魚が好きだった私は、何かにつけて魚の絵を描き、覚えているのが図鑑の魚の絵を片っ端から真似て描いていた記憶があります。
私の息子も同じように、好きな絵を描いて毎日過ごしています。
こんな事から、デザインの勉強が始まっていくんだな~と、身近にも感じた1日でした。

ただ、息子に絵を教えているのが、私では無いと言うのは反省するところではありますが・・・。

ジュエリーの作り方は、一つではありません。
同じ品物を作るにも、前回取り上げた二つの方法以外にも何通りも作り方があります。
職人毎に違うと言っても良いくらいでしょう。

そこで、ジュエリー作る際に何を基準にして作り方を変えるのか?

それは、お客様のご要望によって変えるのです。

オーダージュエリーやリフォームを注文する際に、一番気になる事は金額だと思います。

ジュエリー=高価

と、誰もが思う事です。
確かに、貴重な金属の金やプラチナ、ダイヤモンドやルビー、サファイヤなどと言った貴重な素材を使うので、高価な品物にはなってしまいます。
ただその中で、例えば、地金の重量を少しでも少なくしたり、作る行程を工夫して作りあげるまでの日数を減らせば工賃も抑える事が出来ます。

前回の話と繋がるのですが、大きく分けて二つの作り方があると書きました。
当店では、それに加えて大規模な工場以外では余り置かれていない旋盤(円筒形に削る機械)やフライス盤(平面に加工する機械)などの工作機械なども取り入れてジュエリーを作っています。

もちろん、そのまま地金を削る事もしていますが、これらの工作機械で「型」を作り、薄い板状の地金を打ち出して重量を軽く仕上げる工夫をしています。
鍛金と呼ばれる方法ですが、今ではこうした作り方をしている職人も少なくなったようです。
もちろん、単に薄くしてしまっただけでは強度が弱くなる事もありますので、形によって厚さを決定します。
地金の厚さが薄くなれば、重量も軽くなる・・・価格をお安くする事が出来るのです。

他の方法では、数年前からパソコンで動かすことが出来る切削機(ローランドDG製)も取り入れて、人の手では難しい正確な仕事が出来るようにもなりました。

今のところ、地金を直接削る事は出来ませんので、ワックスを削り鋳造する事で製品を作っています。
そのまま製品になるようなワックスも削りますが、もっぱら正確なパーツをこのPC制御マシンで削り、本体は別に作ってロー付けで製品を作っていく方法をとっています。

ジュエリーの加工は、プラモデルのように誰にでも簡単に出来る・・・とは、言えません。
地金を叩いて伸ばして削って作る、ワックスを削って鋳造して作る、工作機械を使って作る、打ち出しプレスで作るetc・・・ジュエリーの加工と言う一つの職業ですが、他業種から学び取り入れる事も本当は凄く多い仕事なのです。

今日の名古屋は、ここ数日の寝苦しい夜から解放されて、爽やかな朝を迎えて気分が良いですね。

さて、今日は当店の製造方法についてお話します。

品物を作り上げていく過程では、ほぼ一人の職人が最後まで担当する事が殆どです。

(ちなみに・・・当店には、三人の職人が居ます。)
(私)
(私の親父)
(叔父・・・親父の弟)
(そして、経理と外回りの営業は、お袋が受けもっています。)

どんな職人でも、品物を作る上で癖があります。
途中で職人が変わってしまっては癖も変わってしまい、デザインがおかしくなる事もあります。
また、どういった行程を踏んでその形まで持っていったのかが解らず、職人が変わった際に次の行程で品物が壊れてしまう事もあるのです。
特に、ロー付けに使用する「ロー材」は、融点(溶ける温度)が高いモノ・低いモノがあり、ドコにドレを使ってロー付けしてあるのかが解らない為に、バーナーで火を当てた場合にバラバラに壊れてしまうのです。

品物を作る行程ではその製品(デザイン)に合う方法で、綺麗に仕上がり、作り上げるまでの時間を出来るだけ短くなるように考えて作っていきます。
ジュエリーを作る方法で一般的には、二つの方法を取られる事が多いと思います。
一つは、手作業で一つ一つの部品を作りロー付けによって組み立てていく、昔ながらの方法。
二つ目は、ロストワックス法と呼ばれる、鋳造による方法です。
ワックスと呼ばれる樹脂を削り石膏で周りを固め、型を焼いて中のワックスを溶かし・燃焼させて品物の空洞を作ります。
その空洞に、地金を流し込んで品物を造形していく方法がロストワックス法です。
どちらにも、メリットデメリットがあります。
手作業で作り込んでいく方法では、デザインが複雑な場合に時間が掛かる事と、手作業では困難になるデザインがあります。
ロストワックス法では、鋳造が難しく、厚さが3mmを超えると「巣(ス)」と呼ばれる空洞や細かい気泡が残ったような小さな穴が出来やすいのが難点で、コレを嫌ってロストワックス法を使わない職人も居ます。
当店では、上記二つの方法を上手く組み合わせて、基礎となる部分を手作業で、小さな複雑なパーツ類をロストワックス法で、またその逆の方法、と言うようにデザインに合わせて作り方を考えて製品化していきます。

当Web店舗トップ画像とこの日記の左上の画像に使ってあるリングも、二つの方法を組み合わせて作っています。
基礎となるリングをロストワックス法で、ダイヤの爪や中の飾りの部分を手作業で作ってあります。(日記中の画像は、実際に途中まで作ったパーツと本体の仮合わせ作業中のものです)

続きは、後日・・・

私について、もう少し・・・

仕事をする上で、必要な免許もあります。

酸素ボンベを使った「ロー付け(溶接)」をしますので、

ガス溶接免許

は、必ず必要になります。

また、当店では超高温ガス溶接機を使ったロー付けも行います。
コレは、蒸留水を電気分解して水素ガスを生成する小型バーナーです。
これには、「メタノール(メチルアルコール)」使用する関係で、免許が必要になります。
ですから、

毒物劇物取扱者免許(一般)

も所持しております。

そして、このジュエリーの仕事の免許

貴金属装身具技師免許(一級)

も所持しております。
この免許は、もちろん国家認定免許ですが、ジュエリーの仕事に従事する者が必ずしも所持している免許ではありません。(この免許を所持していない職人もいます)
ただ、筆記試験に加えて、一日がかりの実技試験(寸法を指定された品物を精確に作る必要があります)をクリアした者でないと所持出来ない免許でありますので、品物を作る上での職人の技量としてお客様に判断して頂ければと思います。

何からご紹介したらと考えましたが、まずは私自身の事を少し・・・。

私は、1967年(昭和42年)生まれの現在39歳です。
家業を継いで、三代目です。(現在、二代目の私の親父と一緒に仕事をしています)

子供の頃から家の工房で遊んでいた事もあって、物作りが好きでした。
地元の高校(名古屋市立工芸高等学校)を卒業後に私の親父の元で修行が始まりました。
そして、その当時に三重大学名誉教授の「宮田修平先生」が名古屋にお住まいでしたので、先生の元で週1日のペースで仕事が終わってから2年間デザインの勉強をしました。
その後、東京デザイナー学院名古屋校の夜間部に通いましたが・・・卒業までは至りませんでした。(汗)

気が付けば、この仕事をして20年が経ちました。
デザインも日々変化していく事もあり、作り方もそれに応じて変化していかなければ対応出来ない製品もあります。
20年この仕事をしていても、日々勉強・・・先輩方も言うように、生涯この勉強が続くのでしょう。

また、私の事に話を戻しまして・・・。
私は、妻と3人の子供達が居ます。
子供達は、小学校2年生の女の子、幼稚園年中の男の子、8ヶ月男の子です。
日々この3人に振り回されながら、仕事と板挟みになって忙しい日々を送っています。

趣味は、現在「アクアリウム」と「カメラ」です。
趣味は色々とかじりました。
魚釣り(ルアーフィッシング)、ラジコン、車(4WDクロスカントリーとジムカーナ)、スキー、テニス・・・。
そして、残ったのが今のアクアリウムとカメラです。(スキーは年に数える程ですが、今でも行っています)
アクアリウム歴は10年ちょっと、カメラは私の祖父がカメラを趣味にしていた事もあって中学生の頃に写真部に在籍していました。
ただ、その後は、魚釣り(ルアーフィッシング)に夢中になってしまい、たまに触る程度でした。
本格的に再開したのが、結婚をし子供が生まれてからですね・・・通算すると、15年程のカメラ歴になるでしょうか。

アクアリウムですから、熱帯魚は何を飼っているのかと言うと・・・一般的なラスボラなどしか水槽内には居ません。
どちらかと言うと、現在は魚を中心とするよりも、水草の水槽です。
この水槽、お得意様やお客様が待って頂いている間に眺めて頂こうと店頭に置いてありますので、お越しの際にはご覧下さい。
出来る限り、掃除をして綺麗な状態でお見せできるよう心がけてはいますが・・・汚れていた際は、ご勘弁ください・・・。

カメラの方は、現在35mmフィルムはデジタル一眼レフ(以下デジイチ)に移行しました。
使用メーカーはキヤノンです。
ですから、当Web店舗の画像はほぼ全てこのデジイチで撮影しています。
そして、子供達の写真の殆どもこのデジイチで撮影しています。
ただ、やはり趣味ですから、「撮る」と言う行為にアクセントも欲しい・・・そこで、中判フィルムカメラも使っています。
亡き祖父が使っていたカメラですが、ハッセルブラッドとローライフレックスを使って、子供達の写真や自己満足の作品を撮ったりして楽しんでいます。

と、以上が簡単ではありますが自己紹介でした。

先日、当Web店舗をご覧になったお客様から電話にて「ピアスの金属アレルギー」に関してお問い合わせがありました。

「金属アレルギーなので、ピアスの金具をアレルギーの出ない物と交換出来るか?」

と言うお問い合わせでしたが、この件はベースの地金の種類によって改造が出来るかどうか変わります。

金属アレルギーは、金属が汗などの水分にイオン化して溶け込む事で起こります。
その人の体質によってアレルギーの出方に差が出てきてしまいますが、全ての人にアレルギーの出ない品物を作る方法はありません。
現代病の代表として挙げられる花粉症と同じように、解決方法が無いと言われています。
その中で、純プラチナや純金は比較的アレルギー反応が少ない素材ですが、とても柔らかい素材です。
ですから、そのままではピアスのピン(耳に刺す部分)の素材としては柔らかすぎて直ぐに曲がってしまい使い物になりません。(純プラチナや純金のジュエリーが少ないのも、コレが要因です)
これは一般的なジュエリー全般にも言える事ですが、解決方法としてこれらの地金に銀や銅などを混ぜて硬くしてPt900やK18などとして使用されています。
この混ぜる素材にイオン化しやすいものがあり、アレルギー反応として悪さをしてしまうのです。
イオン化しやすい素材として
ニッケル、コバルト、クロムなどが代表的です。
ちなみに、ニッケル、コバルト、クロム、亜鉛、マンガン、銅、銀、プラチナ、金、 チタンの順でアレルギー反応が弱くなります。(左に向かう程反応が強い)

話を改造に戻しますが、ピアスを改造する手順としては

1・・・ベース地金から、金具(ピン)を切り取る
2・・・アレルギーの少ない素材を使った金具をロー付けする
3・・・磨く

となります。
問題となるのが、2の「ロー付け」です。
ロー付けと言うのは、地金に混ぜ物をして融点(溶ける温度)を下げて地金より早く溶けさせ、かつ、地金に溶け込みやすくした素材を、溶着したい部分に置いて熱をかけて接合させる方法です。(一般的に、金ローは金を素材に、プラチナローはプラチナを主として作られています)
判りやすく言うと、溶接のような感じでしょうか。
ですから、バーナーで熱をかける事になります。
この熱をかける事で、例えば、ピアスのベースにエメラルドやオパールなどの熱に弱い石が使ってある場合には割れてしまったりするので、ロー付けが困難になります。
また、ベース素材が非貴金属のイミテーション(真鍮など)の場合は、金具とのロー付けの際に温度が高温になるので溶けてしまう事もあります。

もう1つの改造方法として「非貴金属を素材にした金具」を使う事です。
例えば、アレルギー対策用として「セラミック」や「チタン」の金具がメーカーから出ています。
コレを使えば、ほぼアレルギーが起こる可能性が無くなりますが、セラミック金具は熱をかけてロー付けする事が出来ませんので穴を開けて接着する事しか出来ません。

ただ、2つの方法いずれにしても、ベースの部分が耳に触れてしまうと折角金具を交換したのにアレルギーが消えない・・・とも、なりかねませんので、完全にアレルギーを防ぐには耳に触れないようにアレルギーの出ない板で覆うとかの工夫が必要かと思われます。

はじめまして。
伊藤貴金属製作所Web店舗の管理をしております、伊藤義富(いとうよしとみ)です。

今日から、「職人日記」を始めました。
この日記を通じて、職人から見たジュエリーの事、私自身の身の回りの事などをお伝えできればと思います。
三日坊主にならぬよう頑張っていきたいと思っています。

当サイトも、今後は更にコンテンツを増やして行く予定です。
「ブライダル」、「ジュエリーの修理」、「製作過程」などに関してのコンテンツを予定しております。
また、こんな事を知りたい、見たい、などありましたら、お気軽に「お問い合わせフォーム」よりメールをください。
出来る限り、ここで紹介をさせて頂きます。
お待ちしております。