修理の際はそのままで
Posted by yoshitomi under ジュエリー修理・リペア | Permalink | | Leave A Comment | 修理の際はそのままで はコメントを受け付けていません
先日ご依頼を頂いたシルバーネックレスの修理の事です。
修理内容は、ネックレスのパーツ同士を留めている丸環の一つのロー付け部が外れてしまっているところを再度ロー付けをする事でした。
パーツの修理箇所をルーペでよく見ると・・・透明で光っている部分がありました。
エポキシ系接着剤を使ってご自身で修理したのでしょう、その事をお伝えすると
「直ぐにわかるんですね・・・」
と。
それは、プロですもの、分かりますとも。(笑)
ただ、出来たらそのままでお持ち頂きたかったです。
ロー付けをする際にこの接着剤が邪魔をしてちゃんとロー材が流れないからです。
ロー付け前にこの接着剤部分は削り取り、そしてロー付け。
丸環は隣のパーツについたままでしたので、一度イトノコで切って分離。
そのままでもロー付けは可能ですが、一度切り離して繋ぎなおした方がパーツに対して垂直にロー付けをする事が出来ますからね。
一手間かかりますが修理をするならば、その部分は綺麗に直したいというのが職人としての気持ちです。
ロー付け後は、いつも通りにシルバー素材は真っ白に。
上はロー付け箇所から離れた部分、これだけ色が変わります。
そして、一度磨いて黒染めをし、再度磨いて完成です。
修理の際、ご自身で出来ないか・・・と、思われるでしょうが、やはり餅は餅屋、プロにお任せ頂いた方が綺麗に仕上がります。
今回はエポキシ系接着剤で修理されていましたが、絶対にやらないでほしいのは「半田付け」を使った修理です。
半田の場合は、ロー付けに比べて融点(溶ける温度)が低いので、半田を削らなければいけません。
ただ、ロー付けの際に少しでも残っていると、シルバーと溶け合って素材がもろくなりどうにもならなくなります。
半田付けは絶対しないでください。
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