これまでも何度かご紹介していますが、IWCポルシェデザイン時計のチタンベルト関係の修理がここ最近増えてきています。
先月も同時期に2件ありました。これも何度か記載していますが、修理が修理を呼ぶってやつでしょうか・・・?

最近の傾向としては、ベルトバックルの蝶番パイプが外れてしまった物の修理よりも、ベルトのコマを留めているピンの交換修理が多くなっています。

ピンは固着をするとチタンのコマにダメージを与えてしまうので、出来るだけ早く交換するのがお勧めです。
例えば、穴が楕円に広がってしまう物。(上が正常、下が摩耗で穴が広がってしまった物)
本体がこうなってしまうと、修理が出来ません。

ポルシェデザイン時計のベルト 穴の広がり

 

また、ピンが引っ掛かる部分が摩耗してしまうと、ココも修理する事が出来なくなります。

ポルシェデザイン時計のベルト ベルトコマの摩耗

 

固着したピンを外すと、中のバネは錆びて朽ちています。
固着してしまっているので、ピンは削り取るしか方法がありません。

ポルシェデザイン時計のベルト ピンバネの錆び

 

当店ではピンはチタンベルト本体よりも柔らかい素材の洋白材を、バネはステンレスバネ材を使って作っています。
ただ、どちらかが再利用できれば、半分だけを交換しています。ダメージの状況を見て判断になります。
(画像は、ピンは再利用、バネを交換)

ポルシェデザイン時計のベルト ピンバネ交換

 

また、ベルトは全て流れ作業で繋げていくのではなく、ベルトコマの開き具合を確かめながら数コマずつ組んで調整して全体を組み上げています。

ポルシェデザイン時計のベルト ベルトの組み上げ

 

こうして全てが組みあがるとこんな感じになります。
ベルトの開きが気になる・・・と、言う場合はお問合せ下さい。

ポルシェデザイン時計のベルト ベルトの組み上げ完成

 

そして、最後に残念なお知らせ・・・。
バネを作っているステンレスバネ材の在庫が無くなってしまったので、材料を発注しました。
見積りをとったところ、前回(3年位前でしょうか)よりも値上がりしていました・・・。
残念ながら、バネ交換は値上げをするしかなくなってしまいました・・・スミマセン。

まずは、お問合せ下さい。

 

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