薬入れの修理のご依頼を頂きました。

三段重ねになっている薬入れですが、落としてしまい気づいた時には車に踏まれたようでペシャンコに・・・。大変気に入っている品物なので、何とか修理をして欲しいとご依頼を頂きました。

車に踏まれた薬入れの修理

 

本体もペシャンコですが、飾りのヒョウタンもダメージが・・・。本体も修理が大変ですが、こちらは丸みを再現しなければいけないので、完全修復は難しいですね・・・。

車に踏まれた薬入れの修理

 

まず、紐を全て外します。そして、ロウ付けがされている箇所があるので、一度金属の成分分析をします。すると、銀だと思っていた素材は「洋白」という素材でした。明治頃でしょうか、良く使われた素材だと聞いています。特性としては銀と大きくは変わりませんので、銀ロウでロウ付けをして修理が出来ます。

車に踏まれた薬入れの修理

 

一度バーナーの熱を加えて地金を柔らかくし、内部に当て金を挿し込んで外からプラスチックハンマーで慎重に叩いて膨らみを出していきます。
ヒョウタンは、先端が丸い「ヤボウズ」と言う道具で丸みを叩きだして整形をし、割れた所はロウ付けをして修理をします。

こうして、何とか使用には耐えられる程度まで修復が出来ました。残念ながら完璧な姿には戻りませんでしたが・・・。幸いだったのが、地金の表面に傷が少なくて模様彫りは綺麗だった事ですね。

車に踏まれた薬入れの修理

 

重ね合わせも大丈夫です。
ご依頼を有難うございました。

車に踏まれた薬入れの修理

 

 

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