シルバーブレスの金具修理
Posted by yoshitomi under ジュエリー修理・リペア | Permalink | | Leave A Comment | シルバーブレスの金具修理 はコメントを受け付けていません
シルバー製ブレスレットの金具修理のご依頼を頂きました。
金具内部のバネが折れていて爪が戻らない状態です。
通常、こうした際は汎用の金具(引き輪、フック、カニカン)に交換となります。
ただ、今回は金具がブレスレットのデザインと統一されており、汎用金具が使いづらい状況。
お客様とご相談させて頂き、中のバネを交換する事にしました。
金具をバラしてみました。
こうした金具は大抵の場合、二つのタイプに分かれます。
一つは外のケースと爪に穴が開けられていてシャフトが貫通してる物。もう一つは、爪にシャフトが付けられていて外ケースの内部に穴が開いているタイプ(シャフトがケース側に付いている場合もあります)。後者の場合は、ケースを開いて爪を入れ、ケースを潰して爪を固定するタイプです。(説明が判り辛くてスミマセン・・・)
今回の場合は、後者のタイプでケース内側にシャフトがあり、爪に穴が開いている物でした。このタイプの場合は、金具にシャフトが通る貫通穴が無いので、よく観察すると判ります。
これまでの経験では、バネが折れる頃になると内部のシャフトも摩耗が進んでいる場合が多くあります。
今回もやはり摩耗が進んでいて、爪の引っ掛かりがかなり少なくなっていました。
コレはご依頼の際に予想されていたので、別の構造(上記説明文の前者)にする事をご相談させて頂いていました。(摩耗した内部のシャフトを修理する事は出来ません)
まずは、ケース内部のシャフト(出っ張り)を削ります。
そして、その部分に貫通穴を開けます。ココにシルバー線を挿し込んでシャフトにします。
次にバネを作ります。バネ材はスチール線(ピアノ線)。
バネを仕込んだ爪をケースに入れ、シャフトを挿し込んで爪の開閉具合を確認。
スムーズに動く事を確認したら、シャフトを適度な長さにカットして両端を叩いてカシメをすれば出来上がりです。
最後にサッと磨いて完成。
汎用金具への交換よりは修理代は高くなりますが、デザインは崩さずに修理が出来ます。
まずはお問合せ下さい。
ご依頼を有難うございました。
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