薬入れ作り
Posted by yoshitomi under オーダージュエリー, 製造過程 | Permalink | | Leave A Comment | 薬入れ作り はコメントを受け付けていません
今月5月の土曜営業日は、第二週目の5月10日です。
ご利用をお待ちしております。
今日は、現在作っています薬入れを紹介します。
当店にはオリジナル商品として「ピルケースペンダント」がありますが、この品物の場合は薬が2錠程度しか入りません。(狭心症用の薬を入れる事を想定しています)
ご年配の方になると、薬を沢山飲まれる方が多くなるようですが、今回のお客様も1日分の薬が入れられるようなケースをご希望されました。
そこで、小さな箱状のケースを作る事としました。(デザイン画を数案作成し、その中から選んでいただきました)
現在は、このような治具を作っているところです。
材料は鉄で、この治具で薄いK18板を叩き、箱形状を作っていく為のものです。(こうした作り方を鍛造と呼びます)
作ってしまってから写真を撮ったので、製作途中の画像はありませんが、フライス盤と呼ぶ工作機械で決めた寸法に削っていきます。
手作業で四角く削る事も可能ですが、正確さと速さが違います。
フライス盤に取り付けるエンドミルと呼ぶ平らに削るドリルのような工具です。
今回使った物とは違いますが、判りやすいように少し大きめのエンドミルの先端を撮影してみました。
こうした工作機械は、直接ジュエリー製作に使う事は少ないのですが、こうした治具や工具を作るにはうってつけです。
恐らく、当店程度の規模の工房では置いていない機械の一つです。
ワックスで作り鋳造によって箱を作る事も可能ですが、ワックスの場合に厚みが厚くなる事や、今回のような鍛造の方が叩いて地金を締めて作る事から強度が上がります。
もちろん、厚みも薄くする事が出来るので、地金の重さも軽くなって金額も安くなります。
斜めに波状に入るデザインもこのフライス盤で削る事も考えましたが、今回はマイクログラインダーで削り、ヤスリで甲丸状(カマボコ状)に削っていきました。
今日はここまで・・・。