ジュエリー修理・リペア


今月3月の土曜営業日は、第2週目の10日です。
ご利用ください。

尚、細かなことですが、当日の店番は私一人になります。
お客様のご来店が重なった場合にはお待ちして頂く事になりますので、ご来店予定がありますお客様は事前にご来店時間をお知らせ頂けると助かります。
また、修理で来店されるお客様には、この限りではありません。
宜しくお願い致します。

私もこの仕事を始めてこの春で22年目に入ります。
ジュエリー製品だけで無く色んな仕事をしてきましたが、先日は「バイオリンの弓の金具の修理」を初めてさせて頂きました。

(さらに…)

来月3月の土曜営業日は、第2週目の10日です。
ご利用ください。

今日は、ネックレスの修理のご紹介をします。
この日修理依頼があった中に「ボールチェーン」がありました。
ボールチェーンの構造は、両端が膨らんだ棒にプレスで加工された丸いパーツが取り付けられて構成されています。

この丸いパーツは、棒の膨らんだ部分を抱え込むようにつけられていますが、ロー付け(溶接)されていません。
ですから、強い力が加わると口の部分が開いてしまい「切れた」ようになってしまいます。(上の画像)
修理は、この状態から一旦元の位置にパーツ類を戻してやる事から始まります。

ただ、画像を見て頂ければ判ると思うのですが、細いネックレスの場合はホントに小さなパーツになります。
このパーツを組み合わせるのには、集中して行わないと丸いパーツの方を潰してしまう事もあるのです。(画像2枚目は、元に組んだ状態・・・黒い印の左側が外れた部分です)

一旦外れた部分は、棒の膨らんだ部分が磨り減ったり衝撃で形が崩れたりしてまた外れてしまう場合が多いのです。
このままではまた外れてしまうので、この部分をロー付けします。

ロー付けには、色んな方法がありますが、当店では「ウォーターウェルダー」と言う水を電気分解して水素を取り出して、バーナーに使う溶接機でロー付けをします。
この溶接機の特徴は、一般的なガスバーナーに比べ格段に細い炎が出せる事です。(画像3枚目)
また、炎の温度も高い事も利点です。

このようにして修理をしていきますが、細かい作業なので眼が疲れます・・・。
今のところ、私には老眼が来ていませんが、近い将来には拡大用ルーペを使いながらの仕事になるのでしょう・・・。
加齢には勝てませんが、綺麗な仕上げを日々目指して仕事をしていきます。(笑)

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昼間はまだ暑い日が続いていますが、9月の声を聞いたと思ったら朝晩はいきなり涼しくなったように感じます。
窓を開け放ち寝ていたら・・・朝方の涼しさで、喉をやられてしまいました・・・。(涙)

今日は、ネックレスやブレスの修理をご紹介します。

ネックレスやブレスは可動部が多いので、使っている間にどうしても擦り切れたりしてしまう事が多い品物です。
特に長く使われているとこのすり減り箇所が多く、残念ながら修理不可能な品物もたまに見かけます。
ただ、それ以外の品物であれば、修理をすればまたお使い頂けるようになりますので、お手持ちで切れたネックレスやブレスをお持ちの方は一度お問い合わせ下さい。

今回は、そんな中から「Ptダイヤテニスブレス」の修理の過程をご紹介致します。

テニスブレスはダイヤを上手く使った綺麗なデザインの品物ですが、上記のように可動部が多いので切れてしまう事も多い品物です。
今回のケースも、繋ぎの板が切れていました。

繋ぎの部分を細い素材をロー付けして、再現します。
ダイヤは比較的熱に強い石ですが、手早くロー付けして石に負担を掛けないようにロー付けしていきます。
この時、当店では一般的なバーナーでは無く、より細く高温の炎が出る「水素ガストーチ」を使って短時間にロー付けしています。

反対側のパーツに通し、曲げて組み合わせます。
そして、ロー付けしていきます。
この時、余分な部分にローが回ってパーツ同士がくっついてしまわないように、注意しながら付けていきます。

そして、余分な部分を切り、磨いて完成になります。
素材はプラチナですが、ロー材には高温になるプラチナローを使えません。(プラチナローを使うと、ダイヤにダメージを与えてしまいます)
ゴールド用のロー材を使っていますので、金色が気になる方にはメッキをしてお渡し致します。
ただ・・・この金色の部分は、殆ど目立ちませんが。(笑)

昨日は、「梅雨が長引いてウンザリ」と書いたのが良い方向に向いたのでしょうか?・・・名古屋では、午後からは雨も上がり晴れてきました。
こうなると梅雨明けまで後一歩の所のようですが、そうなると今度は灼熱の名古屋の夏がやってきます。
暑くなれば、当然「汗」も出る訳で、この汗がジュエリーにも悪影響を与えてしまう事もあります。
今日は、簡単なジュエリーのお手入れ方法を紹介します。

まず、どんなジュエリーでも、
「使ったら水洗いして、乾拭きする」これだけで随分汚れが落ちます。
特に、パールのネックレスなどは、使ったら必ずこの方法でお手入れする事をオススメします。
汗が付いたままで日を置いてしまうと、変色や艶落ちの原因になります。

当店に修理に持ち込まれるジュエリーの多くが、体から出る皮脂と古い皮膚(余り書きたくは無いですが、ハッキリ言ってしまえば垢です)で汚れています。
この皮脂類の汚れが付いてしまうと、ダイヤなど輝く宝石の光も半減してしまいます。
当店で修理やサイズ直しをする際は、使われた形跡があれば必ず洗浄してから修理に移ります。
そうしないと、バーナーで熱をかけた場合にこの汚れが焼け焦げてしまい、後から取る事が大変な事があるからです。
メガネ店などで置かれている「超音波洗浄機」に使ったメガネを入れて、洗浄した事はありませんでしょうか?
透明な水に皮脂などの汚れが「モワ~ッ」と溶け出していくのが見えるのですが・・・アレが修理の際に焦げ付いてしまうのです。

殆どのジュエリーに使える方法で良く知られているものとして、「中性洗剤と歯ブラシ」を使う方法もあります。
中性洗剤は水で薄めて手で擦り合わせた時に泡が少し立つ位の濃度に、歯ブラシは毛先の柔らかい物が良いと思います。
最近の歯ブラシでは、毛先が細くなっているタイプの製品があるので、細かな部分を掃除するにはこのタイプがオススメです。
汚れが酷くなっている場合には、お湯に中性洗剤を溶かしてジュエリーを漬け込んでおき、時間をおいてから歯ブラシで掃除します。

ただ、トルコ石、ラピス、サンゴなど石自体に微細な隙間があるタイプの石では汚れが更に奥まで入り込んでしまったり、パール、エメラルド、オパールなどの熱に弱い石の場合には熱湯を使うと変色や割れが生じる事があるので、注意も必要です。
もし、上記のタイプの石を使ったジュエリーや、汚れてご自分ではどうして良いのか判らない時は、当店などの専門店へご相談ください。

いずれにしても、「使ったら出来るだけ早めに洗って乾かす事」・・・コレが長く輝きを保たせる事だと思います。

先日、当Web店舗をご覧になったお客様から電話にて「ピアスの金属アレルギー」に関してお問い合わせがありました。

「金属アレルギーなので、ピアスの金具をアレルギーの出ない物と交換出来るか?」

と言うお問い合わせでしたが、この件はベースの地金の種類によって改造が出来るかどうか変わります。

金属アレルギーは、金属が汗などの水分にイオン化して溶け込む事で起こります。
その人の体質によってアレルギーの出方に差が出てきてしまいますが、全ての人にアレルギーの出ない品物を作る方法はありません。
現代病の代表として挙げられる花粉症と同じように、解決方法が無いと言われています。
その中で、純プラチナや純金は比較的アレルギー反応が少ない素材ですが、とても柔らかい素材です。
ですから、そのままではピアスのピン(耳に刺す部分)の素材としては柔らかすぎて直ぐに曲がってしまい使い物になりません。(純プラチナや純金のジュエリーが少ないのも、コレが要因です)
これは一般的なジュエリー全般にも言える事ですが、解決方法としてこれらの地金に銀や銅などを混ぜて硬くしてPt900やK18などとして使用されています。
この混ぜる素材にイオン化しやすいものがあり、アレルギー反応として悪さをしてしまうのです。
イオン化しやすい素材として
ニッケル、コバルト、クロムなどが代表的です。
ちなみに、ニッケル、コバルト、クロム、亜鉛、マンガン、銅、銀、プラチナ、金、 チタンの順でアレルギー反応が弱くなります。(左に向かう程反応が強い)

話を改造に戻しますが、ピアスを改造する手順としては

1・・・ベース地金から、金具(ピン)を切り取る
2・・・アレルギーの少ない素材を使った金具をロー付けする
3・・・磨く

となります。
問題となるのが、2の「ロー付け」です。
ロー付けと言うのは、地金に混ぜ物をして融点(溶ける温度)を下げて地金より早く溶けさせ、かつ、地金に溶け込みやすくした素材を、溶着したい部分に置いて熱をかけて接合させる方法です。(一般的に、金ローは金を素材に、プラチナローはプラチナを主として作られています)
判りやすく言うと、溶接のような感じでしょうか。
ですから、バーナーで熱をかける事になります。
この熱をかける事で、例えば、ピアスのベースにエメラルドやオパールなどの熱に弱い石が使ってある場合には割れてしまったりするので、ロー付けが困難になります。
また、ベース素材が非貴金属のイミテーション(真鍮など)の場合は、金具とのロー付けの際に温度が高温になるので溶けてしまう事もあります。

もう1つの改造方法として「非貴金属を素材にした金具」を使う事です。
例えば、アレルギー対策用として「セラミック」や「チタン」の金具がメーカーから出ています。
コレを使えば、ほぼアレルギーが起こる可能性が無くなりますが、セラミック金具は熱をかけてロー付けする事が出来ませんので穴を開けて接着する事しか出来ません。

ただ、2つの方法いずれにしても、ベースの部分が耳に触れてしまうと折角金具を交換したのにアレルギーが消えない・・・とも、なりかねませんので、完全にアレルギーを防ぐには耳に触れないようにアレルギーの出ない板で覆うとかの工夫が必要かと思われます。

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